増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント
脳脊髄
各論
脳神経
前田 正幸
1
1三重大学医学部放射線科
pp.80-83
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908365
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はじめに
脳神経は脳幹から生じ,頭蓋底を走行する微細な構造のために,骨からの影響の強いCTはその描出にほとんど無力であった.MRIは高い組織コントラストを有し,骨からのアーチファクトが基本的にほとんどなく,また自由な撮像面を選択できるため,これら微細な脳神経を描出するのに適した方法である.しかも近年,3Dtime-of-flight(TOF)MRA,3Dfast spin-echo(FSE)MRなどの3Dフーリエ変換を用いた撮像法を用いることにより,その微細構造の描出能が著明に向上した1〜3).MRIによる脳神経の正常解剖像を知ることは,その病態の理解のためにも必要である.
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