増刊号 臨床医のための最新エコー法
エコー法の実践—心エコー法
経食道心エコー法
平田 久美子
1
,
吉川 純一
1
1大阪市立大学大学院医学系研究科循環器病態内科学
pp.104-107
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907707
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経胸壁心エコー法は,非侵襲的で繰り返し施行できるという長所があるものの,超音波の減衰や解剖学的な位置関係から肺静脈や左心耳などの明瞭な描出は困難である.一方,経食道心エコー法(transesophageal echocardiogram:TEE)は食道内から心臓,大血管の背面にアプローチするため,超音波の通過を妨げるものがほとんど介在しない.このため,高周波のプローブ(探触子)で左房,左心耳,肺静脈,心房中隔,大動脈の明瞭な画像を得ることが可能であり,それらを詳細に観察することができる.さらに,形態学的な診断のみならずドプラ法を用いることによって,血行動態の評価も同時に行うことも可能である.
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