今月の主題 血栓症と抗血栓薬
血栓症の臨床—治療
血栓溶解療法薬—その種類と比較
上嶋 繁
1
,
松尾 理
1
1近畿大学医学部第2生理学教室
pp.769-772
発行日 2000年5月10日
Published Date 2000/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907468
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●血栓溶解療法薬としてプラスミノーゲンをプラスミンに活性化させるプラスミノーゲンアクチベータ(plasminogen activator:PA)が用いられている.
●ウロキナーゼ型PA(u-PA)にはフィブリン特異性がないため血栓溶解効率は悪く,全身性の線溶活性を亢進して出血傾向を招きやすい.
●組織性PA(t-PA)および一本鎖ウロキナーゼ型PA(scu-PA)にはフィブリン特異性があり,点滴静脈内投与が可能である.
●改変型t-PAの血中半減期はt-PAよりも長く,単回静脈内投与が可能である.
●血栓溶解療法は血栓溶解剤の冠動脈内投与が主流であったが,今後は静脈内投与も行われるようになるであろう.
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