内科エマージェンシー 私の経験
一過性脳虚血発作で発症した播種性血管内凝固症候群
吉村 菜穂子
1
1竹田綜合病院神経内科
pp.259
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907121
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症例は63歳女性.主訴は発熱,一過性の意識障害.既往歴として58歳から腎盂腎炎を繰り返していた.998年1月29日より全身の倦怠感出現,30日午後夫が様子を見にいったところ呼びかけても反応が鈍く,救急車で来院事一般身体所見は体温40.2度,胸腹部に異常なし.神経学的所見は意識レベルII-10,左顔面神経麻痺,右下肢麻痺,腱反射減弱,両側Bab反射陽性.
血液検査でWBC 2,0000/μl,RBC 442万,Hb 14.0g/dl,Plt 9.5万,CRP 9.3mg/dl(<0.3),Cr 1.4mg/dl,尿蛋白 2+,潜血 3+で,尿沈査は白血球,赤血球多数と白血球および血小板減少,CRP上昇,尿路感染症を認めた.頭部CT,胸部X線異常なし.心電図洞性頻脈.
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