増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
症状からみた内科エマージェンシー
腰・背部痛
荻野 隆光
1
1聖路加国際病院救急医療センター
pp.168-170
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907088
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ポイント
●腰・背部痛を訴えて救急外来を受診する患者の原因疾患として最も多いのは整形外科疾患である.問診では疼痛の部位,疼痛の経過に注意する.理学所見では痛みの局所を診察するだけでなく下肢の神経学的所見をとる.
●外傷で腰・背部痛を主訴に来院した場合,胸腰椎の打撲,捻挫,骨折などを考えるのは当然だが,同時に内臓臓器損傷も考える.
●腰・背部痛を主訴とする疾患で緊急性が高いのは,呼吸・循環器疾患と急性腹症を呈する内臓疾患である.
●腎盂腎炎,尿路結石などの患者や女性の骨盤腹膜炎も,腰背部痛を主訴に来院するので注意する.
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