今月の主題 腎・尿路系の問題とマネジメント
入院患者でよく遭遇する腎・尿路系の問題のマネジメント
糸球体疾患をどう考えるか—尿所見からのアプローチ
北島 武之
1
,
酒井 紀
2
1東京慈恵会医科大学内科学第2
2東急病院
pp.1220-1223
発行日 1998年7月10日
Published Date 1998/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906887
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ポイント
●多くの糸球体疾患がchance proteinuria/hematuriaで発見される.
●糸球体疾患ではアルブミン主体の蛋白尿であり,通常,持続的に排泄される.
●尿中赤血球の形態から糸球体由来の血尿を鑑別できる.acanthocyteが認められれば,糸球体性血尿の可能性が高い.
●蛋白尿,血尿とともに白血球尿,円柱尿などが認められる場合には,活動性糸球体病変の存在が示唆される.
●糸球体疾患が疑われる症例に対しては,腎生検によって組織診断を下すとともに,障害の程度に応じた治療方針を選択する必要がある.
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