今月の主題 自己免疫性肝疾患のNew Wave
いま,そこにある自己免疫性肝疾患
治療の実際と臨床医の疑問点
PBCにみられる食道静脈瘤の特徴と治療
國分 茂博
1
,
村上 匡人
2
1北里大学東病院消化器内科
2松山市民病院内科
pp.93-95
発行日 1998年1月10日
Published Date 1998/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906636
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ポイント
●PBCでは過半数の症例で,食道胃静脈瘤の存在を認める(asymptomaticでも50%).その58%は組織学的にScheuer 1〜Ⅲ期などの非硬変期に生じ,出血を契機として診断されるPBC症例も多々ある.
●PBC早期に門脈圧亢進症を生ずる要因として,胆管炎の波及による小葉間胆管周囲の門脈末梢枝の狭窄と潰れによるpresinusoidal blockが有力視されている.
●EISを中心とするPBCの静脈瘤治療での難治例は,Child-Pugh分類T. Bilの項で2点以上を呈する4mg/dl以上の緊急例の再出血のみであり,他の待機・予防例の成績は良好である.
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