増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
内分泌学的検査
性腺
テストステロン
石坂 和博
1
,
大島 博幸
1
1東京医科歯科大学医学部泌尿器科
pp.486-487
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906437
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
テストステロン(testosterone:以下T)は,男子における血中アンドロゲンの主体で95%以上が精巣から分泌される.その合成分泌は視床下部-下垂体-精巣系により調節されている.この生成調節系の異常により血中Tは異常値となる.責任病変はHCG産生肝癌や,副腎によるアンドロゲン過剰産生など調節系外の場合もある.
女性の血中主要アンドロゲンは,T,アンドロステンジオン(A),デヒドロエピアンドロステロン(DHEA),およびDHEA-Sである.Tの50〜60%は末梢組織におけるAからの転換により,残りが副腎,卵巣からのほぼ等量ずつの分泌である.Aの分泌も副腎と卵巣それぞれ等量なので,Tは副腎,卵巣半々の由来である.
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