けんさ—私の経験
HbA1c
村上 貞次
1
1公立南丹病院内科
pp.387
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906390
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ヘモグロビン(Hb)のグロビン鎖と血液中に含まれるグルコースなどと結合することをHbのグリケーションといい,Hbに血液中にある糖質が結合したものをグリコヘモグロビンという.
グリコヘモグロビンはグルコースと結合したHbを指すのではなく,血液中にある体内糖代謝産物によって修飾されたHbの総称である.Hbをイオン交換カラムクロマトグラフィーで分画すると,グリコヘモグロビンはHbAより早く溶出されることから,HbA1という分画で呼ばれている.現在,グリコヘモグロビンとHbA1は同義語のように理解されているが,正しくはHbA1もグリコヘモグロビンのすべてを表しているわけではない.また,HbA1はさらに細かく分離することができて,主なものにはHbA1a,HbA1b,HbA1cがあり,すべてHbの比率(%)で表現される.
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