けんさ—私の経験
救急医療と末梢血塗抹検査
河野 正樹
1
1自治医科大学救急医学
pp.85
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906259
- 有料閲覧
- 文献概要
救急医療に末梢血塗抹検査は関係が薄いと考えている読者もいらっしゃると思います.しかし1992年に提唱され,救急医療の現場で汎用されているsystemic inflamrnatory response syndrome(以下SIRS)の診断基準のなかに「幼弱顆粒球>10%」との項目があります.本稿では,敗血症性ショックを呈し,死後に末梢血塗抹検査より急性前骨髄球性白血病(APL,M3)と判明した症例を紹介し,救急医療の現場でも末梢血塗抹検査は大切であることを強調したいと思います.
[症例]49歳,女性.主訴:発熱,出血傾向.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.