今月の主題 高齢者医療—現状と展望
高齢者に特有な症候—老年症候群に対する医療
痴呆—診断,治療・ケア
武田 雅俊
1
,
篠崎 和弘
1
,
西川 隆
1
,
柏木 雄次郎
1
1大阪大学大学院神経機能医学講座精神医学
pp.761-763
発行日 1999年5月10日
Published Date 1999/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906019
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●痴呆とは,記憶と高次判断能力の障害を基本とする症候群をいい,その原因疾患は,外傷,感染症,代謝異常,脳血管障害,変性など多岐にわたる.
●痴呆の大多数は一次神経変性痴呆症と脳血管痴呆である.以前は一次神経変性痴呆症のほとんどはアルツハイマー病とされたが,現在は非アルツハイマー病型変性痴呆症の多くを独立した疾患として扱い,レビー小体病,皮質基底核変性症,前頭葉型痴呆などをアルツハイマー病と区別する.
●アルツハイマー病治療薬として,現在,3種類のアセチルコリンエステラーゼ阻害作用を有する薬剤が欧米で使用されている.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.