今月の主題 高脂血症と動脈硬化
高脂血症の診断と新たな検査法
レムナントの測定意義と使いかた
多田 紀夫
1
,
岩崎 雅文
1東京慈恵会医科大学内科学講座第4(青戸病院)
pp.421-423
発行日 1999年3月10日
Published Date 1999/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905940
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近年,血清トリグリセライド(TG)値と動脈硬化性疾患の関連性を再認識する機運が高まっている1).一方,高TG血症を呈する病態は均一でなく,同じ血清TGの増加をみる病態でも,例えば家族性III型高脂血症,家族性複合型高脂血症(FCHL)や,さらに糖尿病性高TG血症などは動脈硬化性疾患を高頻度に合併する疾患であるが,I型高脂血症や家族性IV型高脂血症では,動脈硬化性疾患の合併は正常コントロールに比して差がない.高TG血症と動脈硬化性疾患との関連性を認識するうえで,特に血清中のレムナントリポ蛋白の病因としての重要性が唱えられている2,3).
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