特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査
9 リポ蛋白レセプター
2.レムナントレセプター
北 徹
1
,
横出 正之
1
,
久米 典昭
1
,
石井 賢二
1
Toru KITA
1
,
Masayuki YOKODE
1
,
Noriaki KUME
1
,
Kenji ISHII
1
1京都大学医学部第三内科
pp.1480-1485
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917561
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
血中には外因性および内因性のコレステロールが存在しているが,コレステロールは水に不溶のため,その担体であるリポ蛋白により運搬されている.外因性のコレステロールはカイロミクロン(chylomicrons)を,内因性のそれはVLDL(very low density lipoprotein:超低比重リポ蛋白),IDL(intermediate density lipoprotein:中間型リポ蛋白),LDL(low densitylipoprotein;低比重リポ蛋白)を担体としている.特にLDLは,ヒト血漿中のコレステロールの2/3を運搬している.
1974年Brown,Goldsteinがリポ蛋白代謝の分野にレセプターの概念を導入するに至り,血中コレステロールの代謝調節には,その担体であるリポ蛋白のレセプターが重要な役割を果たしていることがしだいに明らかになり1),最近,肝臓におけるレセプターの役割が特に注目されてきている2,3).
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.