今月の主題 肝疾患診療 1999
少し高度な知識が必要な肝疾患
劇症化しやすい急性肝炎の早期発見と対策
山田 春木
1
,
三浦 英明
1
1社会保険中央総合病院内科
pp.263-265
発行日 1999年2月10日
Published Date 1999/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905905
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●肝炎はウイルスを排除する過程でもあるので,このままみていたほうがよいのか,ステロイド剤を使って一刻も早く細胞破壊を食い止めなければ危ない状態なのか,劇症化が懸念される急性肝炎では重大な決断を迫られる.
●画像検査上の肝萎縮出現には時期のズレがあるので,「肝萎縮がない間は劇症化の心配はない」と考えると手遅れになることもある.
●劇症化しやすい急性肝炎では,中途半端な新鮮凍結血漿投与は,劇症化の有力な先行指標となるプロトロンビン時間(PT)を修飾してしまうので慎みたい.また,慢性肝不全に使われるBCAA製剤(アミノレバン®)投与は「禁忌」である.
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