今月の主題 内分泌疾患の検査
下垂体後葉ホルモン系
ホルモンの基礎値
ADH
山路 徹
1
1東京大学医学部第3内科
pp.2269-2271
発行日 1996年12月10日
Published Date 1996/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905795
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ポイント
●ADH測定の目的は,多尿と低Na血症の鑑別診断である.
●ADHを測定するときは,必ず血漿浸透圧を測定し,両者を対比して結果を解釈する.非浸透圧刺激の存在も考慮する必要がある.
●中枢性尿崩症では,血漿浸透圧が上昇してもADH濃度は上昇しない.SIADHでは,血漿浸透圧が低いにもかかわらず,ADH濃度は高値である.
●多尿や低Na血症を認めた場合,いきなり血漿ADH濃度を測定するのは能率的ではない.臨床所見,一般検査によってある程度的をしぼった後,ADHを測定して診断を確定する.
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