増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
代謝・栄養障害治療薬
その他の高脂血症治療薬
エパデール(持田)
龍野 一郎
1
,
平井 愛山
1
,
齋藤 康
1
1千葉大学医学部第2内科
pp.303-304
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905608
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1975年,Dyerbergらが,海棲類を主食とするグリーンランドの人々では虚血性心疾患などの血栓性疾患の罹患率が極めて低く,血清脂質も低値を示すとの事実を報告した.Bangらは,このグリーンランドの人々の血中に,多価不飽和脂肪酸であるイコサペント酸(エイコサペンタエン酸:EPA)が極めて高濃度に存在することを初めて明らかにした.その後,現在までにEPAが血清脂質の低下や血栓性疾患の改善に有効であることが明らかにされた.日本では世界に先駆けてイコサペント酸エチル(エパデール®)が高純度に精製され,1990年には閉塞性動脈硬化症に対し,そして1994年には高脂血症にも適応が拡大された.
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