増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
循環器疾患治療薬
カテコールアミン系(強心薬)
ドブトレックス(塩野義)
相川 丞
1
,
山口 徹
1
1東邦大学大橋病院第3内科
pp.17
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905387
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臨床薬理
●作用機序:ドブタミン(ドブトレックス®)は合成カテコールアミンで,強力なβ1受容体刺激作用をもち,心筋細胞のβ1受容体に作用して心筋収縮力を増加させる.また,弱いβ2受容体刺激作用とα受容体刺激作用をもつとされている(表1,15ページ)が,筆者らの検討によれば,末梢血管に対して治療濃度域においてα遮断作用を示すことが判明した1).したがって,β2受容体刺激作用とα受容体遮断作用により末梢血管を拡張させるため,血圧上昇作用は弱く,左室拡張末期圧と肺動脈圧を低下させる.交感神経末端からのノルエピネフリン遊離作用は認めない.
●血中濃度モニタリング:半減期が短く必要ない.血行動態のモニタリングから投与量を決定する.
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