増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
循環器疾患治療薬
カテコールアミン系(強心薬)
イノバン(協和醗酵)
相川 丞
1
,
山口 徹
1
1東邦大学大橋病院第3内科
pp.15-16
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905386
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●カテコールアミンに共通する強心作用機序
カテコールアミンは,心筋細胞膜上のβ1受容体に結合し,細胞膜のアデニレートシクラーゼを活性化させる.この活性化によりATPよりcAMPが産生され,cAMPdependent protein kinase(Aキナーゼ)が活性化する.Aキナーゼは細胞膜のCaチャネルを開口し,細胞質内にCaが流入,筋小胞体からもCaが放出され,細胞質内で増加したCaが収縮蛋白と結合して心筋収縮が起こる.また,Aキナーゼは筋小胞体のphospholambanに作用し,細胞質内のCaを筋小胞体に取り込み,次の放出にそなえる(図).
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