今月の主題 レディースクリニック
妊娠中にみられる問題
妊娠中の外科的疾患
門田 俊夫
1
1埼玉医療生協羽生病院外科
pp.1674-1675
発行日 1996年9月10日
Published Date 1996/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905261
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ポイント
●妊娠中は,通常でも食欲不振,腹痛,悪心,嘔吐などの腹部症状が出現し,白血球,アルカリフォスファターゼが増加し,血沈は亢進する.そのため,急性虫垂炎,胆嚢炎,イレウスなどの発見が遅れがちとなるので注意する.
●胎児の成長とともに虫垂の位置が右上腹部外側に移動するなど,診察する際も,妊娠月齢に応じた母体の解剖学的・生理学的変化を念頭に置いて行う.
●診断手技として,超音波検査が簡便かつ安全で,きわめて有用である.
●抗生物質の選択には,胎児への影響も考慮して,有効な薬剤をできるだけ短期間だけ使用する.
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