今月の主題 心不全を見直す
合併症を伴う心不全の管理と治療
不整脈
飯沼 宏之
1
1心臓血管研究所内科
pp.957-961
発行日 1996年5月10日
Published Date 1996/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905110
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ポイント
●心疾患に頻脈性不整脈が合併した際,それが引き金になって心不全症状が生じることがある.
●症状が激烈で緊急治療が必要なときは,電撃ショックないし抗不整脈薬の静注により持続性不整脈の停止を図る.
●発作停止不能のときはカテーテルアブレーション(CA)など非薬物治療を考慮する.
●緊急治療の必要度に多少のゆとりがあるときは,レートコントロール・心不全治療をまず行い,心臓に対する負荷を軽減してから不整脈停止処置をとることもある.
●不整脈停止後も再発を防ぐ目的で抗不整脈薬の投与が必要であるが,心房細動(af)以外の上室性不整脈に対してはCAが第一選択になりつつある.
●徐脈性不整脈で心不全症状を伴う場合は,最適のペーシングモードを用いた人工ペースメーカー植込みを行う.
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