今月の主題 不整脈診療プラクティス
不整脈へのアプローチ
どういうときに不整脈を疑うか
飯沼 宏之
1
1心臓血管研究所
pp.14-16
発行日 1991年1月10日
Published Date 1991/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900656
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不整脈患者の中には無症状の者が少数あるものの,多くはなんらかの症状(心臓の打ち方が普通と異なる)を自覚して来院するのであって,「どういう場合に不整脈を疑うか」という設問が成立するほど,不整脈の有無の診断は困難なものとは思われない.しかし,稀には不整脈に由来するとは直感できない症状を主訴として来院することもある.このようなときには,しばしば的はずれの検査を重ね,ついには正確な診断にたどりつけないといった事態になることもある.また不整脈があることは推定できても,その種類まで問診の段階で当てるのは容易ではない.
ここでは,このような点を意識しつつ,不整脈患者の訴える症状からどのような不整脈を考えればよいかを解説してみたい.
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