今月の主題 肝疾患Q&A
肝疾患の診断
薬物性肝障害をどのように疑い,原因薬をどう同定するか
北見 啓之
1
,
佐藤 信紘
2
,
浪久 利彦
3
1順天堂大学医学部消化器内科
2順天堂大学消化器内科
3順天堂大学医学部
pp.465-467
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904993
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ポイント
●薬物性肝障害では,臨床経過における投薬と肝障害発症との因果関係の確認が重要である.
●中毒性肝障害,薬物代謝異常による肝障害,薬物アレルギー性肝障害とでは,その診断の仕方と原因薬同定の方法が異なる.
●中毒性肝障害と薬物代謝異常による肝障害では,原因薬が限定され,その原因薬に特有の臨床病型の肝障害が出現するのが特徴である.
●薬物アレルギー性肝障害では,肝障害に先行するアレルギー症状の出現が重要であり,原因薬の同定にはリンパ球刺激試験が有用である.
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