特集 在宅高齢者の皮膚トラブルへの対応
疥癬―どのように疑うか,疑ったらどうするか
牧上 久仁子
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1福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座
pp.427-433
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100518
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疥癬をめぐる問題
現在,高齢者施設を中心に疥癬の集団発生の報告が相次いでいる。病院・施設から自宅に戻った患者さんが疥癬を発症する可能性は高くはないが,ゼロとはいえない。
そのため,発疹を見るとなんでも「疥癬なのではないか」と不安に陥ってしまう看護・介護職も多いことと思う。
その一方で,訪問看護・介護を受けている患者さんは,皮膚科受診をするのが困難な人たちばかりだし,往診してくれる皮膚科医も限られている。
そこで本稿では,早期の治療につなげるために,「いったいどのような皮膚症状が現われたら,疥癬を疑って皮膚科受診を勧めたらよいのか」,そして「医師に相談する際のコツ」に的を絞って解説する。
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