今月の主題 肝疾患Q&A
肝疾患の疫学と機序
母子感染予防によりHBVキャリアは消滅するか
白木 和夫
1
1鳥取大学医学部小児科
pp.426-428
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904981
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ポイント
●わが国では1985年6月に厚生省「B型肝炎母子感染防止事業」が開始された.これによりすべての妊婦の検査が行われ,HBs抗原陽性でHBe抗原陽性の妊婦から生まれた児に限って,1986年1月以降,感染防止処置が公費負担で行われてきた.
●この結果,最近では乳児全人口でのHBVキャリア率は0.03%にまで低下したと推算されている.
●1995年4月からは,「B型肝炎母子感染防止事業」の見直しが行われ,児の感染防止処置が健康保険給付に移管されるとともに,対象がHBe抗原陰性のHBVキャリア妊婦からの出生児にまで拡大された.
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