今月の主題 糖尿病臨床の最先端
糖尿病合併症の診断・治療の新しい展開
AGE/AGE受容体
牧田 善二
1
,
柳沢 克之
1
,
小池 隆夫
1
1北海道大学医学部第2内科
pp.305-308
発行日 1996年2月10日
Published Date 1996/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904959
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ポイント
●糖尿病の特徴は「持続する高血糖状態」である.この「持続する高血糖状態」と糖尿病の各種慢性合併症の関係を説明する現在最も有力な説にAGE(advanced glycation end-product)成因説がある.
●AGEはブドウ糖より形成される物質で,近年,AGEによる合併症発症の機序やAGEレセプターを介した複雑な防御機構や傷害過程が明らかにされている.
●さらに,AGE阻害剤による大規模な臨床治験が米国やヨーロッパ各国で進められており,糖尿病の治療が現在の血糖を下げるだけの治療から,さらに一歩進んだ合併症治療薬による治療法の確立に期待が寄せられている.
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