今月の主題 糖尿病臨床の最先端
糖尿病治療の最近の進歩
膵移植—欧米と比べてのわが国の現状と問題点
馬場園 哲也
1
,
寺岡 慧
2
,
大森 安恵
1
1東京女子医科大学糖尿病センター
2東京女子医科大学第3外科
pp.277-279
発行日 1996年2月10日
Published Date 1996/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904951
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ポイント
●インスリン依存型糖尿病(IDDM)の廃絶したインスリン分泌能を再建する膵移植は,近年,欧米を中心に急速に増加しつつある.
●膵移植が成功すると,インスリン治療や低血糖発作などから解放され,また神経障害などの改善が期待できるため,IDDM患者のquality of lifeは著しく改善する.
●わが国でも,1984年以降計15例の膵移植が行われているが,血栓,拒絶などの合併症のため移植膵機能を喪失することが多く,満足できる成績は得られていない.
●わが国の膵移植成績向上のためには,脳死移植の実現や,ネットワークの整備が急務の課題である.
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