肝移植-現状と展望
欧米・アジアの肝移植の現状
内田 浩一郎
1
,
谷口 雅彦
,
今井 浩二
,
永生 高広
,
渡邉 賢二
,
宮本 正之
,
松坂 俊
,
鈴木 和香子
,
古川 博之
1旭川医科大学 外科学講座消化器病態外科学分野
キーワード:
肝臓移植
,
心停止
,
ドナー
,
脳死
,
臓器と組織の調達
,
アジア
,
アメリカ
,
ヨーロッパ
Keyword:
Asia
,
Brain Death
,
Europe
,
Heart Arrest
,
Tissue and Organ Procurement
,
United States
,
Tissue Donors
,
Liver Transplantation
pp.1217-1226
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013319984
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
アジアにおける肝移植件数は,生体肝移植を中心に急速に増加している.しかし,脳死からの臓器提供は各国の文化・社会・経済的因子によりさまざまであり,依然として少ない.そのため脳死診断と臓器提供同意に関する法律の変更や,医療者への教育,ドナーアクションが重要視されている.一方で,欧米においては,すでに脳死ドナーからの臓器提供のシステムは確立されており,アメリカでは,臓器の分布や分配方法,優先順位について,さらには各移植センターへの厳しすぎる評価機構により,移植医療の発展が遅れる可能性が危惧されている.ヨーロッパにおいては,肝臓の分割移植や心停止後ドナーの使用など,限られたドナー・プールのなかで臓器を有効に使用する試みが盛んになってきている.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.