今月の主題 抗生物質をどう使うか
最近話題の感染症
Helicobacter pylori感染にどう対処するか
井本 一郎
1
1三重大学医学部第3内科
pp.130-131
発行日 1996年1月10日
Published Date 1996/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904918
- 有料閲覧
- 文献概要
ポイント
●胃・十二指腸病変の発生にHelicobacter(H.)pylori感染が密接に関与している.
●H.pyloriを除菌すると潰瘍再発率が著明に低下する.
●除菌対象は現時点ではH.pylori場性の再発性あるいは難治性潰瘍例が妥当である.
●単剤によるH.pylori除菌率は低く,併用療法が主体となる.
●古典的な3者併用療法は副作用が強く,より短期・少量のレジメンが検討されている.
●除菌治療の問題点として,副作用,耐性菌の出現などがある.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.