増刊号 内科医のMRIとのつきあいかた
MRIで何がわかるか
胸部
心・血管系
横山 健一
1
,
似鳥 俊明
1
1杏林大学医学部放射線医学
pp.213-224
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904774
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心・血管系のMRIの臨床応用は,撮像法の進歩とともに最近急速に広がってきている.MRIでは任意の方向からの断層像が得られ,心臓や大血管の形態を多方向から観察できること,造影剤を用いずに血流信号を描出し,心・大血管の壁と内腔の鑑別が可能なこと,また,心電図同期を用い,ある一定の心時相の画像を得ることができることなど,従来の検査法にはない特徴を持ち合わせている.
本稿では,これら心・血管系におけるMRIの特徴を述べ,他によく用いられる検査法(CT,エコーなど)との比較についても言及する.また,MRIが有用な代表的疾患を呈示し,それぞれの疾患でどのような情報が得られるのかを具体的に示し,現状でのMRIの臨床的役割について述べる.
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