今月の主題 心・血管系ホルモン
総説
心・血管系ホルモン
高橋 克敏
1
,
藤田 敏郎
1
Katsutoshi TAKAHASHI
1
,
Toshiro FUJITA
1
1東京大学医学部内科学第四教室
キーワード:
心臓血管系調節機構
,
血管内皮細胞
,
ナトリウム利尿ペプチドファミリー
,
血管作動物質
,
サイトカイン
Keyword:
心臓血管系調節機構
,
血管内皮細胞
,
ナトリウム利尿ペプチドファミリー
,
血管作動物質
,
サイトカイン
pp.227-232
発行日 1991年3月15日
Published Date 1991/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900515
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心臓血管系は全身性,局所性に作動する神経性あるいは体液性の機構による調節を受けて生体のホメオスタシス維持に参画している.ANPの発見によって心臓はポンプ機能のみならずみずから積極的にホルモンを産生し循環機能を調節しうることが明らかになった.また,EDRFの発見は血管機能調節における内皮細胞の役割が注目される契機となり,近年この分野には新たな知見が次々と集積している.生化学,分子生物学の発展によりサイトカインや神経ペプチドなどの多くの生理活性物質が発見されたが,これらの持つ多彩な機能が明らかになるにつれて免疫系,神経系を主な活躍の場とするこれらの物質が心臓血管系の調節にも参与する可能性が指摘されている.
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