今月の主題 肺炎と肺臓炎
特殊な感染症が鑑別にあげられるとき
ニューモシスチス・カリニ肺炎の診断と治療—最新情報
齋藤 昭彦
1
1南カルフォルニア大学小児科
pp.1929-1931
発行日 1997年10月10日
Published Date 1997/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904728
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●ニューモシスチス・カリニ肺炎は真菌に属するPneumocystis cariniiが原因菌で,日和見感染症の代表的疾患である.
●確定診断は気管支鏡によるBAL(bronchoalveolar lavage)または生検でなされる.
●治療の基本はST合剤であるが,副作用として,全身性の発疹を高頻度に起こす.このような場合は,第二選択薬を用いるか,減感作療法を行う.
●中等症から重症例にはステロイドが併用され,有用性が確認されている.
●患者を診た際には,特にHIV感染の有無を確認する必要がある.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.