今月の主題 外来診療でここまでできる
血液疾患・感染症
AIDS症例の外来でできる治療と予防
菊池 嘉
1
,
岡 慎一
1
1国立国際医療センターエイズ治療・研究開発センター
pp.1718-1720
発行日 1997年9月10日
Published Date 1997/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904677
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●AIDS症例の外来管理は,抗ウイルス剤によるHIVに対する治療と,新たな日和見感染症の発症予防とその早期診断から成り立つ.
●ST合剤はカリニ肺炎およびトキソプラズマ症にも予防効果が認められ有用性が高いが,副作用の出現に留意すべきである.
●マクロライド系抗生剤(clarithromycin,azithromycin)は,非定型抗酸菌症の予防に適している.
●サイトメガロウイルス(CMV)網膜炎,クリプトコッカス髄膜炎,トキソプラズマ脳症は初期治療終了後に,維持療法(二次予防)を開始する.
●AIDS発症後も,日和見感染症がコントロールされれば,十分外来管理できる状態にある.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.