今月の主題 白血病—日常の診療に必要な知識
補助療法・一般管理・QOL
白血病患者への説明と精神的なケア—告知の問題
田村 和夫
1
1宮崎県立宮崎病院内科
pp.1164-1167
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904563
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ポイント
●説明と同意は,患者と医療従事者が対等な関係で互いに尊重し合うなかで行われ,まず患者に病状・病名を説明,告知し,検査・治療に対する同意を得る.
●患者の了解を得て家族に病状を説明する.
●説明は,5年以上の臨床経験を持つ血液学専門医が看護婦と同席で行うことが望ましい.
●病名告知,病状説明後の精神的なケアの基本は,①支持療法,対症療法を駆使して肉体的苦痛を取る,②家族・医師・看護婦が協力し,患者が必要とするときはいつでも患者の訴えを聞き対応できることを保証する.また,カウンセリングの手法を利用する,③カウンセラー,心療内科・精神科医の援助を得る,④病状に応じ睡眠剤・抗不安剤・抑うつ剤を利用する,⑤末期には在宅医療,緩和ケア施設での医療をすすめる,ことである.
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