今月の主題 白血病—日常の診療に必要な知識
白血病に対する造血幹細胞移植
〔移植の成績—長期予後と社会復帰〕慢性骨髄性白血病の骨髄移植
小池 正
1
1新潟大学医学部附属病院無菌治療部
pp.1137-1141
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904556
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●慢性骨髄性白血病(CML)慢性期の治療目標は,急性転化を防止するためにPh1陽性細胞を消失せしめることである.
●Ph1陽性細胞を消失せしめうる,治療法として,骨髄移植,インターフェロン(IFN)療法がある.
●CML慢性期の血縁者間骨髄移植は診断後早期に行えば,高い長期生存率が得られる.
●非血縁者間移植は,genotypeを含めた適合度のよいドナーを選択し,診断後早期に行えばよい成績が得られる.
●血縁者ドナーがいない場合,まずIFN療法を試みる.IFN無効の例では非血縁者間移植を考慮する.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.