今月の主題 白血病—日常の診療に必要な知識
白血病に対する造血幹細胞移植
〔移植の成績—長期予後と社会復帰〕急性白血病
森島 泰雄
1
,
田地 浩史
1
1愛知県がんセンター血液化学療法部
pp.1132-1136
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904555
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●成人の急性骨髄性白血病と急性リンパ性白血病のHLA適合同胞からの骨髄移植成績は,第1寛解期移植ではそれぞれ70%,60%と良好であるが,非寛解期移植では24%,17%と低下する.
●成人の急性骨髄性白血病の第1寛解期移植では,再発のリスクを考慮して移植の適応を決める.
●非血縁者間骨髄移植や急性リンパ性白血病第1寛解期における自家骨髄移植の成績は,HLA適合同胞からの骨髄移植成績とほぼ等しく,治療法の選択肢の一つである.
●治療法の選択の際には,移植後の社会復帰などのQOLも考慮に入れる.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.