今月の主題 臨床医のための血液疾患の理解
血液・造血器腫瘍のプライマー
白血病とリンパ腫の骨髄移植の現状
岡本 真一郎
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1慶應義塾大学医学部内科
pp.576-582
発行日 1994年3月10日
Published Date 1994/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902652
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ポイント
●骨髄移植は同種移植と自家移植に分けられ,白血病では同種移植が,リンパ腫では自家移植が主として施行されてきた.
●白血病・リンパ腫に対する骨髄移植の成績は移植施行時の病期,化学療法に対する反応性に大きく左右される.
●治癒を期待するという点からは,進行病期では骨髄移植が治療の第一選択となるが,病早期では,従来の治療により予後不良と考えられる症例に対して骨髄移植が行われている.
●最近では末梢血・臍帯血を用いた同種・自家移植(や非血縁者間同種骨髄移植)も盛んに行われている.今後は,これらのアプローチの治療戦略への位置づけを明らかにする必要がある.
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