今月の主題 アレルギー疾患の最近の考え方と治療
アレルギー疾患治療薬の進歩
アレルギー性炎症や喘息の病態に対するステロイド薬の作用
田村 弦
1
1東北大学医学部第1内科
pp.257-259
発行日 1997年2月10日
Published Date 1997/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904367
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ポイント
●ステロイド薬はlipocortin-1などの蛋白を増加させ,アレルギー性炎症を抑制する.
●ステロイド薬は喘息に関連する多くのサイトカインやケモカインの転写を抑制し,アレルギー性炎症を抑制する.
●ステロイド薬は血管内皮細胞上の種々の接着分子の発現を直接的に,または間接的に抑制し,結果として肺内への炎症細胞の浸潤を抑制する.
●ステロイド薬は気道粘膜の浮腫形成や気道分泌物の産生を抑制するが,気道平滑筋の収縮を直接には抑制しない.
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