今月の主題 臓器感染症へのアプローチ
その他の感染症
敗血症のマネジメント
菅野 治重
1
1千葉大学医学部臨床検査医学
pp.97-102
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904338
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●敗血症は,血流中に侵入した微生物や産生毒素または代謝産物によって惹起される重篤な病態である.
●敗血症の重症化にはサイトカインが重要な役割を演じている.
●グラム陰性菌性敗血症は急激に悪化する例が多く,迅速な対応が必要である.
●易感染因子を持つ患者には,常在菌の監視が必要である.
●敗血症の診断には血液培養が重要であるが,結果を得るまでに時間がかかるため,エンドトキシン検出が迅速診断に有用である.
●敗血症の治療は,起炎菌判明までは,予想される侵入門戸から起炎菌となる確率が高い菌種に広く抗菌域を持つ抗菌剤を選択し,起炎菌決定後は起炎菌に強い抗菌力を持つ狭域性抗菌剤に変更する.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.