増刊号 ―これだけは押さえたい―最重要疾患の病態・診断・治療法
産科編
周産期感染症
A群溶血性レンサ球菌感染症
仲村 将光
1
1藤田医科大学医学部産婦人科学講座
キーワード:
上気道炎症状
,
早期診断
,
適正な抗菌薬投与
Keyword:
上気道炎症状
,
早期診断
,
適正な抗菌薬投与
pp.66-71
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790040066
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Points
+A群溶血性レンサ球菌(GAS)感染症は小児に蔓延することが多く,その小児を介して妊婦に感染を起こす上気道炎や化膿性皮膚感染症として認められる.
+GASの一部であるStreptococcus pyogenesによってStreptococcal toxic shock syndrome(STSS)など重症の敗血症をきたすものが劇症型GAS感染症で妊産婦死亡の原因となる.
+診断・治療の遅れが死亡原因となる重篤な感染症で,劇症化前後であっても可及的早期の抗菌薬投与により救命率が上がる可能性が高くなるため,早期の診断・治療がポイントである.

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