増刊号 Common Disease 200の治療戦略
内分泌疾患
アジソン病
名和田 新
1
,
高柳 涼一
1
,
柳瀬 敏彦
1
1九州大学医学部第3内科
pp.414-417
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904143
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疾患概念と病態
アジソン(Addison)病は副腎に病変が原発する慢性副腎皮質機能低下症であり,その臨床像は副腎皮質ステロイドホルモン,すなわちアルドステロン,コルチゾール,副腎C19アンドロゲンの総合的な脱落により,両側副腎を合わせ少なくとも90%以上の破壊によって発症する.その原因として副腎結核と自己免疫機序の関与による特発性副腎萎縮が大部分を占める.
本邦では,従来,副腎結核が過半数を占めていたが,結核化学療法の画期的進歩によってアジソン病は激減し,最近では特発性アジソン病の相対的増加がみられ,本邦でも欧米同様,特発性アジソン病が優位となった.
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