検査と主要疾患・25
アジソン病
清水 直容
1
1帝京大第1内科
pp.100-101
発行日 1975年1月15日
Published Date 1975/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908852
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アジソン病はイギリスのAddison, T.が副腎の破壊により,特異な色素沈着をきたした11例を報告したことから名付けられた疾患である.主な臨床症状は副腎皮質ステロイドの欠乏によって説明可能で,ハイドロコーチゾン,アルドステロン,副腎性男性ホルモンのいずれも減少している.
原因は現在までの本邦の報告は結核性80%,悪性腫瘍転移18%で,その他の原因は少ないが,欧米では数年前より結核性のものが少なくなって特発性萎縮のものが多くなっている.特発性のものは自己免疫疾患と考えられ,他の自己免疫疾患を合併することがあり,慢性甲状腺炎を合併する時はSchmidt症候群と呼ばれる.この症候群の本邦報告例は数例以下である.
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