増刊号 Common Disease 200の治療戦略
循環器疾患
急性心膜炎
池田 淳
1
,
白土 邦男
1
1東北大学医学部第1内科
pp.71-73
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903989
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疾患概念と病態
急性心膜炎は表1に示す種々の原因によって起こる.したがって,治療方針の決定には原因疾患の特定が必要で,原因疾患への特異的な治療が根本的な治療となる,急性心膜炎の主症状は炎症による胸痛であり,急性期の治療はこの胸痛への対策が主となる.
また,急性心膜炎の約15%に心タンポナーデが合併するとされ,この場合は心タンポナーデへの対策が優先される.図1に急性心膜炎の治療方針をフローチャートとして示した.急性心膜炎は表1に示すような種々の疾患に伴って起こるが,原因疾患が診断できた場合は原因疾患に対する治療を行わなければならない.以下に,個々の場合についての診断に重要な検査,および治療方針を簡潔に述べる.
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