グラフ 検査・診断のためのCurrent Technology—原理と臨床的意義・11
染色体分析法
藤原 睦憲
1
,
佐藤 美帆
1
,
向井 裕幸
2
1日赤医療センター中央検査部病理
2エフエムエルラボラトリー
pp.2313-2317
発行日 1995年11月10日
Published Date 1995/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903958
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リンパ球や線維芽細胞などの体細胞を対象とする先天異常の分野で確立された染色体分析は,今や腫瘍細胞にも応用されている.しかし血液疾患の染色体検査はある程度普及しているが,固形腫瘍の分析を実施している施設は極めて少ない.腫瘍の「遺伝子の異常」を研究する場合,染色体レベルの観察は不可欠で,遺伝子解析が進むにつれその必要性は増すと思われる.ある特定の染色体異常は腫瘍と関連する遺伝子の手がかりとなるので,DNAレベルの研究のために,手術で得られた腫瘍組織と正常組織をディープフリーザーで保存しておくべきであろう.
本稿では,筆者らが実施している固形腫瘍の分析方法を紹介したい.
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