マスターしよう検査技術
骨髄の染色体分析法
栗原 正人
1
,
松本 和美
1
,
野本 幸雄
1
1埼玉県立がんセンター臨床検査部
pp.61-67
発行日 1990年1月1日
Published Date 1990/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900013
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近年,染色体検査の技術が進歩し,それとともに,染色体分析の需要が増加している.以前は分析の対象が,先天奇形に集中していたが,原因不明の知能障害,出生前診断,悪性腫瘍,流・死産,不妊症などにも行われるようになった.しかし,経済効率の悪さ,技師養成の問題などがあり,ベッド数500床以上の一般病院においても,外注に頼るなど検査部以外で処理されているのが現状である.
私たちは,主として白血病,悪性リンパ腫の染色体分析を行っているが,染色体の形態がよく保持されており,最も安定しているQ分染法を解説する.また,蛍光顕微鏡が要らず写真撮影の容易なG分染法についても若干説明を加える.
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