今月の主題 脳卒中
脳卒中急性期の診断・治療の新展開
脳卒中急性期の新しい診断技術—diffusion MRIを中心に
長谷川 泰弘
1
1国立循環器病センター研究所病因部脳血管障害研究室
pp.2254-2257
発行日 1995年11月10日
Published Date 1995/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903947
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ポイント
●diffusion MRIにより,虚血性脳血管障害超急性期に(動物実験では発症数分後から),脳虚血病巣を高信号域として検出することができる.
●この変化は,脳エネルギー代謝障害による細胞外から内への水の移動(cytotoxicedema)を主に反映すると推定されている.
●これまで困難であった虚血性ペナンブラの評価,拡延性抑制(spreading depression)の画像化,脳温の評価など,超急性期の脳虚血病態解明にも有力な情報を与えるものと期待される.
●今後急速に普及し,脳梗塞超急性期の病巣診断,超急性期治療の客観的評価に威力を発揮するものと思われる.
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