今月の主題 脳卒中プラクティス
診断・治療のための諸検査
診断法のトピックス—diffusion MRI,perfusion MRI
長谷川 泰弘
1
1国立循環器病センター内科脳血管部門
pp.2341-2344
発行日 1997年12月10日
Published Date 1997/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904852
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●Diffusion MRIにより,脳虚血病巣を発症後数分以内に明瞭な高信号域として抽出することが可能である.
●これは,主に膜イオンポンプ機能の破綻による細胞外から細胞内への水の移動(cytotoxic edema),膜透過性の変化を反映している.
●良好なコントラストが得られるため,皮質領域に限局する病巣や小梗塞巣の同定も容易であり,新旧病巣の鑑別にも有用である.
●Perfusion MRIの追加により脳灌流の情報を得れば,発症数時間以内に病態に即した治療法を選択,開始することが可能となり,治療効果の客観的評価も可能となるものと期待される.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.