Japanese
English
脳・脊髄のMRI画像アトラス
MRI Diffusion法が診断に有用であったインフルエンザ脳炎・脳症の1例
A Case of Influenza-associated Encephalopathy or Encephalitis Diagnosed by Diffusion-weighted Magnetic Resonance Imaging
山崎 佐和子
1
,
吉川 秀人
1
,
阿部 時也
1
1新潟市民病院小児科
pp.262-263
発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406901921
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症例 2歳7カ月女児
40℃台の発熱に伴い,約1分間の全身性痙攣が出現し,その後発語が乏しくなり,呼名反応を認めず意識障害が出現した。第5病日,再び痙攣が認められ,意識障害が持続するため当科に紹介入院となった。入院時,意識レベルは開眼しているが呼びかけにうなずく程度であり,ほとんど体動を認めなかった。一般血液検査では,GOT 111 IU,LDH 875 IUと軽度上昇を認めた。髄液検査では特に異常は認めなかった。咽頭拭い液よりインフルエンザA(H1N1)がPCR法で陽性であった。インフルエンザ関連性急性脳炎と診断,dexamethasone,glycerol,γ—globulinなどの治療を開始した。13病日より急速に意識レベルは回復し,発語も認められ,歩行可能となった。知的後遺症を残したが,全身状態良好のため21病日に退院となった。
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