今月の主題 見えてきた腎疾患
病態の解明されつつある腎関連疾患
透析アミロイドーシス
宮田 敏男
1
1名古屋大学医学部分院内科
pp.2027-2029
発行日 1995年10月10日
Published Date 1995/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903896
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ポイント
●長期透析患者の深刻な合併症である透析アミロイドーシスはβ2-ミクログロブリン(β2-M)を主成分とするアミロイドが骨・腱・滑膜を中心に沈着することにより生ずる.
●透析アミロイドーシスの病理所見として,長期沈着アミロイド周囲には単球やマクロファージの浸潤が認められる.
●沈着アミロイドに存在するβ2-Mの一部は,糖との非酵素的反応であるメイラード反応を受けadvanced glycation end products(AGEs)化している.
●AGEs化したβ2-Mは,単球やマクロファージ上に存在するAGEsレセプターに結合し,透析アミロイドーシスの発症につながる種々の病的反応を引き起こす.
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