今月の主題 呼吸器疾患の画像診断
胸部X線写真
腫瘤陰影—孤立性(3cm未満)
柿沼 龍太郎
1
,
大松 広伸
1
,
西脇 裕
1
1国立がんセンター東病院呼吸器科
pp.1719-1722
発行日 1995年9月10日
Published Date 1995/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903831
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ポイント
●肺腺癌は,組織分化度により画像所見が異なる.
●高分化型腺癌は辺縁が不明瞭であり,胸膜陥入像や,気管支肺血管の末梢性収束像が強い.
●低分化型腺癌は,辺縁が明瞭であることが多い.
●肺腺癌の場合,複数の亜区域にまたがることが多く,静脈が陰影の中に入っていることが多い.
●3cm未満の肺腺癌でも約20%の縦隔リンパ節転移があり,孤立性陰影を見つけたときは,一定の検査手順にて確診をつけるべきで,漫然と経過をみてはならない.
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