Japanese
English
特集 発達障害と認知症をめぐって
ライフスパン・ディスオーダーとしての発達障害
Neurodevelopmental Disorder as a Lifespan Disorder
井上 祐紀
1
Yuki Inoue
1
1東京慈恵会医科大学精神医学講座
1Department of Psychiatry, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
注意欠如・多動症
,
attention-deficit/hyperkinetic disorder
,
非薬物療法
,
non-drug treatment
,
NICEガイドライン
,
NICE guideline
Keyword:
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
注意欠如・多動症
,
attention-deficit/hyperkinetic disorder
,
非薬物療法
,
non-drug treatment
,
NICEガイドライン
,
NICE guideline
pp.121-129
発行日 2020年2月15日
Published Date 2020/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205999
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抄録 自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの発達障害の中核特性の多くは生涯維持されることが多く,かつて小児期の障害と思われがちだったADHDも半数近くが成人期に至っても診断基準を満たすことが知られている。また,ASDもADHDも気分障害,不安障害,PTSD,行動嗜癖の問題など多岐にわたる併存症を伴いやすいため,発達障害は児童思春期の診療のみならず一般精神医療においても重要な領域となった。本稿では,発達障害の疑いのある患者がすべての年齢層で受診し得るという観点から,そのアセスメントと支援の概略について,英国のNICEガイドラインをも参考にしながら述べていきたい。診察では発達障害の症状を探すことから開始するのでなく,機能障害の全体像をつかんでから患者が持ち得る発達特性にアプローチしていく手法を紹介する。
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